肥後細川庭園
概要
細川家下屋敷の庭園の跡地をそのまま公園にした池泉回遊式庭園です。目白台台地が神田川に落ち込む斜面地の起伏を活かし、変化に富んだ景観をつくり出しています。湧水を利用した流れは「鑓り水(やりみず)」の手法をとりいれて、岩場から芝生への細い流れとなり、その周辺に野草をあしらっています。池はこの庭園の中心に位置し、広がりのある景観をつくりだし、池をはさんで背後の台地を山に見立てています。その斜面地は深い木立となっていて、池に覆いかぶさるようにヤマモミジやハゼノキの一群が、秋には真っ赤に紅葉した姿を水面に映し出します。山に続く園路は深山の中の自然の尾根道のようです。所々に開けた空き地があり、ベンチが置かれています。もともとそこからは、木々の梢の間から池や低地の町並みを見渡せるようになっていましたが、木の生長とともに森の中にいるような雰囲気となりました。
利用メモ
肥後細川庭園(平成29年3月新江戸川公園から肥後細川庭園に名称を変更しました。)は、庭園部分、樹林部分の整備工事がすべて完了し、平成30年4月より全園開園いたしました。
池泉回遊式庭園
大きな池を中心として、その周囲の園路を歩きながら、広がりのある池や背後の山並みなど様々な風景の移り変わりを観賞出来るように計画された庭園の様式の一つです。肥後細川庭園では、門から入り大泉水への視界が展開されます。そして園路を進むにしたがって、池や背後の山並みの眺めの移り変わりを、また振り返った時、池を借景とした松聲閣の眺めを楽しむことが出来ます。また樹林の中の山道をしばらく登った時、樹間から眺められる大泉水の眺めが印象的です。そして園路にそって池を一周し、最初に見た風景を振り返るように設計されています。
松の雪吊り
毎年11月下旬になると、池畔にある5本の松の枝を都会の水分を多く含んだ重い雪から守るため、わら縄で枝を吊る作業を行っています。張られた縄が、きれいな傘形になっていく様子は見応えがあります。
雪吊りについての一般事項
- 雪国などで行われる雪吊りは、機能を重視した手法(りんご吊り)であり、雪による枝折れを防ぐため目的の枝に縄を直接結びつけます。
- これに対して、肥後細川庭園をはじめ暖かい地方では支柱上の一点から放射状に下がる縄の描く傘型の美しさを鑑賞するために、枝の外周に沿って縄を結びます。
- 外周に沿って結ぶ場合、外周を直線の組み合わせとするもの(江戸川区平成庭園など)と割竹でつくった輪の形にするもの(肥後細川庭園)があります。
- また、支柱上部の飾り(わらぽっち)は、省略されることもありますが肥後細川庭園では、省略を行わずに取付けています。
ある冬の日のようす
雪の降り積もる日、公園の美しい景色を、カメラに収めました。
下のファイルからご覧になれます。
利用時間
- 2月から10月まで : 午前9時から午後5時まで(但し、入園は午後4時30分まで)
- 11月から1月まで : 午前9時から午後4時30分まで(但し、入園は午後4時まで)
- 休園 : 12月28日から1月4日の期間
肥後細川庭園と永青文庫の間の通行
肥後細川庭園と永青文庫の間の門扉は次の時間に開門されています。この時間帯は二つの施設の回遊が可能となります。
開扉時間:10時から16時まで(但し、毎週月曜日、永青文庫の「展示替え期間」と年末年始(12月28日から1月4日まで)は通行できません。)
撮影・取材・スケッチの申込み
事前に申請が必要です。詳細は肥後細川庭園の事務室へお問い合わせください。
電話:03-3941-2010 (受付時間 午前9時~午後5時)
- 「スケッチ等利用申請書」のひな型はこちら。(PDFファイル; 573KB)
- 占用(撮影)利用⇒事務室へお問い合わせください。初めての方は、必ず下見とスタッフによる説明を受けたうえでご利用ください。
松聲閣
入口にある建物は松聲閣(しょうせいかく)と呼ばれ、もと細川家の学問所だった建物で、大正時代の建造物です。歴史性を活かした整備工事等を行い、平成28年1月16日(土曜日)にリニューアルオープンしました。施設内にある松聲閣集会室もぜひご利用ください。
アクセス
所在地:文京区目白台1-1
- Bーぐる:目白台運動公園下車(徒歩5分)
- 東京メトロ有楽町線:江戸川橋駅下車(徒歩15分)
- 都バス:早稲田下車(徒歩5分)
- 都電荒川線:早稲田駅下車(徒歩7分)
※駐車場はありません。
肥後細川庭園のお問い合わせ先
肥後細川庭園松聲閣 電話番号:03-3941-2010(午前9時~午後8時まで)
〒112-8555 東京都文京区春日1丁目16番21号
文京シビックセンター19階北側
みどり公園課
電話番号:03-5803-1252
FAX:03-5803-1361